2019年4月19日金曜日

ジオン軍の水陸両用MS

 ジオンはかなり早い段階から地球侵攻作戦においてバリュートシステムを使った大気圏突入と相性の良い潜水艦を重視する事を決めており、その潜水艦から発艦して敵艦を水中から攻撃出来るMSを開発するというプランを立てていた。ただし初期においては開戦のタイミングに間に合わせるためザクタイプを改修したザクマリナーを開発し、それと平行しゴッグやズゴッグなどの、より水中使用に特化されたMS群の開発を進めていた。したがってゴッグやズゴックは第一次地球降下作戦には参加していない。

 ゴッグ:最初機に開発された機体にしてシリーズ中最高傑作と呼ばれる機体。水中からの艦船攻撃を非常に強く意識して設計されており、マニュピレーター代わりの爪は水中から鑑底に穴を開ける事を想定して作られている。ただし腕を打撃具として使用する事で内蔵されたメガ粒子砲の精度が不安定になりやすい欠点が有ったため、地上での補助兵器として頭部にバルカン砲2門が設置(新設定)されている。また対艦攻撃武装として頭背部に魚雷発射装置が2門あり(新設定)装弾数は計10発。約120機ほどが実戦配備されており、連邦軍の海軍からは最も恐れられた機体である。



 ズゴック:当初より主力として想定していたゴッグ隊の隊長機として計画設計された機体で、汎用性を高めるためより人形に近づけてある。その一方でゴッグに比べて腕が短く対艦攻撃能力の点でやや劣り、また水中での最高速度もやや遅い。その一方で腕部の爪はマニュピレーターに換装可能であり、各種火器の使用や作業も可能であったので陸上での能力はハイゴッグよりも高い。頭部のバルカン2門と頭背部の魚雷発射装置(新設定)はゴッグと同じ。約50機ほどが実戦配備された。また視界を広く取り僚機に的確な指示が出せるようにモノアイは全周囲可動式となっている。


 アッガイ:比較的コストと生産の手間がかかったズゴックやゴッグの廉価版としてプランニングされた機体で大量生産される予定であったがその前に地球からのジオン軍撤収が始まったため60機程度が実戦配備されたに留まっている。腕部のメガ粒子砲と爪の組み合わせはシリーズに共通しているが、ズゴックで採用されたマニュピレーターへの換装システムは使用頻度が意外と低かったために省略された。頭部のバルカン2門と頭背部の魚雷発射装置(新設定)もゴッグやズゴックと共通。
 特筆すべき点は新技術によって腕の伸縮性が向上した事で、ゴッグに匹敵する対艦攻撃能力を誇る。また空軍と独立して行動する事が多かった水陸両用MSに必要な索敵能力向上のためモノアイの可動域が向上している。なお首を独立構造にする事で水中での抵抗が増し移動速度が落ちた反面、陸上での運動性は向上している。これはゴッグやズゴックを実戦使用したデータから、それらの機体のスペック上の最高速度が実戦においてあまり意味をなしていないと判断されたための設計である。これらを総合すると、一般的なイメージよりも能力の高い機体であった。

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