2019年5月5日日曜日

ホワイトベースのジム隊

 ジャブローを出航して再び宇宙に上がったホワイトベースはドレン率いるキャメル艦隊と遭遇し、これを撃滅している。この時点でのホワイトベースの保有モビルスーツはガンダム、ガンキャノン、ガンタンクのみであった。



 この直後にホワイトベースはコロンブス級補給艦と接触し、ジムコマンド3機とパイロットの補充を受けている。これはジャブローで囮部隊としての任務を言い渡された時の約束であった。なお、ジムコマンドは当時のジムの最上位機種であった。



 このジムコマンド隊のうち、1機はソロモンでビグザムに撃破されパイロットは死亡。スレッガーが特攻をかけるキッカケとなった。残る2機のうち1機はアバオアクーで小破、パイロットは脱出。残る1機は最後まで生存し、ホワイトベースから脱出するランチを護衛する役割を果たした。

ムサイ3系統

 現代の軍艦同様、ムサイ級にも1隻ごとに異なった名前がついており細部も微妙に違う場合が多い。しかし、大きく分けると以下の3系統に分類出来る。

1)初期型ムサイ:そもそもムサイは民間輸送船を改装して作られたものだが、その生産ラインをそのまま使用したタイプで、ドズルのワルキューレやシャアのファルメルもこのタイプに属する。最も多く生産されたタイプ。


2)中期〜後期型ムサイ:連邦の目を気にして民間輸送船を偽装する必要が無くなった段階で、最初から軍艦として建造されるムサイの新しい設計が出来上がった。モビルスーツのカタパルトを備えたのも特徴。ある意味、もっとも成熟したムサイであると言える。


3)後期(簡略型)ムサイ:0080に登場したタイプだ。これも民間輸送船とは別の新規設計に則った艦だが、コスト削減のため主砲は二基に減らされ、大気圏突入艇(コムサイ)も省略された。しかし宇宙での戦闘に限って言えば機動性が高く実際には最も有能であったかもしれない。

2019年5月4日土曜日

ハヤトがパイロットになる経緯

 ホワイトベース以前からの仲間であったアムロとカイがモビルスーツのパイロットになった事でハヤトは焦っていた。そこに飛び込んで来たのがガンタンクの砲手が負傷したという話だ。そもそもガンタンクの砲手は頭上から狙い撃ちされやすい非常に危険なポジションであり正規兵も避けていたほどだった。ここで志願したのがハヤトで元々のガンタンクの操縦士であったリュウ•ホセイ(正規兵でパイロット候補生)に根性を認められてガンタンクの砲撃手として定着する事になる。そのかたわらシミュレーションを通してガンタンクの操縦も憶えていったのだ。



 リュウが戦死した後はハヤトがガンタンクの操縦士になり、この段階でマチルダ隊の補給によってガンタンクの射撃コントロールが操縦席から可能になり、単独でガンタンクを任される事になった。



 この時点でV作戦の要であったガンダム、ガンキャノン、ガンタンクのパイロットが素人のクラスメート達で占められるという連邦軍にとって異常事態が発生する。



 そしてジャブローを出航後はカイと共にガンキャノンのパイロットを務めていた正規兵のパイロットがティアンム艦隊のモビルスーツ隊教官に着任してホワイトベースを離れた事によってハヤトがガンキャノン2号機のパイロットになった。

カイがパイロットになる経緯

 カイは地元では有名な不良で暴走族であった。そのため、ガンキャノンを動かすチャンスを見逃さずに飛びついて、バイクで培ったセンスを活かして上手く操って見せてパイロットの座を射止めたのだった。本来のパイロットの1人がザクによるサイド7襲撃のさいに重傷を負っており、ガンキャノン1機分のパイロットの空きが有ったのだった。ホワイトベースには当初から2機のガンキャノンが搭載されており、もう一機は正規兵がパイロットを務めていた。カイはその正規兵にもセンスと飲み込みの早さを認められた。

 ホワイトベースに入ってからのカイは意外と大人しいが、これは不良が大人社会に入ると意外とパワーバランスをわきまえて従順に振る舞い要領よく楽なポジションを得るという、よくある現象にすぎない。ただ割と年上で正規兵のスレッガーに絡んでみたり、ホワイトベースの若い士官候補生などをいつのまにか下っ端にするなど随所にその片鱗を見せていた。



 ではカイがガンキャノンのパイロットになる経緯を詳しく見てみよう。

 サイド7にザクが侵入し、アムロが操縦するガンダムが応戦している中、カイはバイクでシェルターまで脱出してきた。もちろんこの時点でガンダムをアムロが動かしている事は全く知らない。そしてカイが地下に向かうシェルターのエレベーターに乗ろうとした時にセイラ•マスに軟弱もの呼ばわりされてビンタされてしまう。




 これで頭に来たカイは、よし見とけよとばかりにエレベーターを飛び出してジオン兵に応戦するべくバイクを駆って走り出した。

カイ「あ、あんたセイラさんとか言ったよな。。見とけよ、オレを誰だと思ってるんだこの野郎。。」バイクにまたがりつつ「ジオン兵ごときっ。このカイシデン様が皆殺しにしてやるぜ!!」バイク発進。

 この時点で既にザクはガンダムによって撃破されていたが、シャアを中心とする突撃隊員と小型ミサイルを搭載したフライングプラットフォームが数機侵入していたのだった。連邦軍のモビルスーツを徹底的に破壊するためである。



 この時点でガンキャノン1機がまだ未回収であり、連邦軍の兵士が2名で武装エレカに搭乗し、回収に向かっていた。1人はガンキャノンの正規パイロット(トラメル少尉)であり、もう1人はその上官(サファテ大尉)だ。ところがガンキャノンにたどり着くまでにジオン兵に襲撃され、正規パイロットが右肩に爆発の破片を受けてしまう。



 イメージ 左:サファテ大尉 右:トラメル少尉


 ガンキャノンまでたどり着いた2人の連邦軍兵士の会話

サファテ大尉「この出血じゃ危ない、引き返すぞ!ガンキャノンは破壊する!」
トラメル少尉「2人でやれば出来ます!自分が操縦方法を指示します!」
サファテ大尉「しかしその体で戦闘に耐えられるのか?」

 ここでカイが現れる。

カイ「よぉ、大丈夫かい軍人さん!うわっ、こりゃあ酷いケガじゃ無いか。」
サファテ大尉「丁度良い、君、救急隊を呼んでくれないか!」
カイ「そりゃあ呼ぶけどよ、このモビルスーツ、回収しなくて良いのかい?」
トラメル少尉「お、俺がパイロットだが、この通り右肩をやられちまってね。。」
カイ「任せとけ!オレは作業用モビルワーカーの免許だって持ってるんだぜ!動かすくらいは出来るだろうよ!」
サファテ大尉「バカ言っちゃいかん!そんな簡単なもんじゃ無い!」
カイ「さっきの白いの(ガンダム)よりは上手く動かす自信があるぜ!」
トラメル少尉「。。大尉。。いけるかもしれません。自分が横から基本操作を指示します。コクピットまで自分を運んでもらえますか?」
サファテ大尉「。。よし、俺がこの車で後ろから援護する。たのむぞ、青年!」
カイ「任されてぇ!」

 カイがモビルワーカーの免許を持っていたのはトラックやフォークリフトの免許を取りたがるヤンキー特有の気質からくるものであった。バイクを購入するためのアルバイトの傍ら取得した免許である。

 ともあれ、こうしてカイは正規パイロットの指示を受けながらはじめてガンキャノンを操縦し、ホワイトベースまで搬入すると言う仕事をこなす事になる。この際、ジオンのフライングプラットフォームを頭部バルカンで一機撃墜している。ガンキャノンのパイロット、カイ•シデンが誕生した瞬間である。



 なお、この際、自分が引っぱたいたカイが戦場に飛び出して行った結果、引っ込みがつかなくなったセイラは自らもエレカを駆って逃げ後れた住民の救助に向かい、さらにそれにフラウボウも続く。こうしてでホワイトベースクルーの民間人部隊が出来上がって行く過程を描く。なおセイラはここで奇遇にも兄であるシャア•アズナブルと再開を果たす。




 ガンキャノンの正規パイロットであったトラメル少尉の右肩の負傷は深刻なものであり、しばらくの間右腕が使えないためホワイトベースを降りる事になったが、カイの操縦センスを横で見ていた少尉の推挙によってカイがガンキャノンのパイロットとして定着する事になる。

 ちなみに新約版のガンキャノンはこんな感じ。


 ところでカイはサイド7時代から何かとアムロに絡んで不良仲間に引き入れようとしていたが、当時のアムロは内向的なオタクであり、本来ならカイが目をつけるようなタイプでは無かった。これはカイ特有のワルの嗅覚でアムロに内在するセンスに気がついていたからである。

シャアが赤い理由

 シャアはなぜ赤を好んで用いたのか。一説には暁の蜂起に由来すると言うがそれだけでは無い。デギン•ソド•ザビが赤の軍服を着用し、ジオンを象徴する戦艦であるグワジン級が赤く塗装されていた事からも解るように赤はザビ家、中でもデギンを象徴する色でも有った。そしてザクやムサイ等の量産型兵器に緑が多様されたのもザビ家の赤を際立たせる(緑と赤は補色関係)ためで、本来のジオンカラーは緑では無く赤なのだ。















 つまりシャアが赤を好んだのは表向きはザビ家に忠誠を誓う事を偽装するためであった。ところが赤を使っているうちに周囲にも赤=シャアというイメージが定着し、自分でも気に入った事から終世パーソナルカラーとして赤を使用する事になったのだ。ただ本来隠密的に行動してザビ家を始末したいシャアが目立ってしまって良いのかという疑問が残る。しかし、その点はシャアの性格を考えると解る。シャアの名言に下のようなものが有るのだ。



 つまりそもそもシャアはマスクで顔を隠すという異常なルックスをしていた。そのうえで地味に振る舞おうとしてもいやが上にも目立って「マスクで顔を隠している」という事に注目が集まり、かえって怪しまれてしまうだろう。そこでマスクの件から注意を反らすために徹底して派手な振る舞いをする必要が有ったのだ。つまり隠れたいのなら逆手を取って逆に目立ってしまえという発想である。このような諸事情から「赤」というパーソナルカラーを採用する事がシャアにとって都合が良かったのである。

ジャブロー降下作戦の目的

 ジャブロー降下作戦の目的は時期が迫っていた連邦軍の宇宙での反攻作戦における戦力を削減する事と、その時期を延期させる事であった。そのための主要な攻撃目標は以下の通りであった。

1)ジャブロー基地内の宇宙艦(サラミスやマゼランなど)
2)宇宙艦の打ち上げ施設
3)宇宙船ドックや工場施設




 なお宇宙艦については大破させる事よりも「使えなくする事」が優先された。5隻大破するよりも15隻を修理が必要な状態に追い込んだ方が得策であると判断されたためだ。そのため精密機器類が満載されているブリッジ等は特に狙われた。ザクのマシンガンでもかなりの損傷を与える事が出来たため、多くの艦のブリッジが破壊されて、ソロモン攻略戦までに修理が間に合ったのは極一部であったと言う。



 ジャブローは地下基地であり、中心部分は核攻撃にも耐えられるシェルターと化していたが、全てがそうだったわけでは無い。脆弱な部分からかなりのジオンのモビルスーツが侵入し攻撃目標の破壊に成功している。このジオンによるジャブロー攻撃によって連邦軍の宇宙反攻作戦における戦力は約25%近くダウンし、その時期も3ヶ月近く延期される事になった。ジャブロー降下作戦は成功であったのだ。



ゴッグのカラー

 前述したように新訳ガンダムでは旧ゴッグを無かった事にしてハイゴッグを普通のゴッグという扱いにしたいわけだが、今回はそのゴッグのカラーについて考察する。

 ジャブロー攻略戦に参加したゴッグは茶色かった。これはむしろ特殊な塗装で、ジャブロー周辺のアマゾン側などに茶色の川が多かった事からこの塗装になったのだ。カラカス基地配備のゴッグに特有のカラーである。



 一方ベルファウスト基地でホワイトベース隊を襲ったゴッグや、サイクロプス隊が北極基地でガンダムNT-1奪取作戦に使用したゴッグはブルーに塗装されており、こちらが本来のゴッグのカラーである。



 ではズゴックはどうだったのだ。青いでは無いかとなるかもしれないが、ズゴックは新型だったため、カラカス基地に配属されたタイミングが遅く、塗装が間に合わなかったのと、元々グレーがかった色だったので目立ちにくく問題視されなかったのだ。



 同様にアッガイもズゴックと同時期に配備された機体であったが、こちらはそもそもがジャブロー攻撃を念頭において開発された機体であったため、最初から茶色かったと言うわけだ。つまりゴッグやズゴックが海を念頭に置いているのにたいし、アッガイは熱帯雨林の河などを念頭に置いていたと言う事だ。カラカス基地にアッガイが10機ほど配備されたタイミングを持ってしてジャブロー攻撃にGoサインが出たと言っても過言では無い。



 こうした状況の中で、さすがにシャアも目立つ色に機体を塗装するわけにはいかず、普段より相当ひかえめな赤にズゴックを塗装したと言う。そのためアムロも一瞬「赤い色のモビルスーツ?シャアじゃ無いのか?間違い無い、シャアだ!」と確認に手間取っている。





地球連邦軍 宇宙軍の構成

 地球連邦軍の宇宙軍については高官は地球出身のエリート軍人で固められていたが、ホワイトベースがそうであったように下士官にはスペースノイドが多く存在していた。各サイドには独自の防衛軍が有ったが、サイド防衛軍と連邦宇宙軍の違いは現在の日本で言うと海上保安庁と海上自衛隊の違いに近いものが有り、連邦軍に志願するサイドの住民も少なく無かったのだ。給料も高く各種資格が取れる事から連邦宇宙軍はスペースノイドにとっても人気の就職先であった。ジオンの軍事大国化が進むまでは戦争らしい戦争が起こる危機感が無かった事も就職先として人気が有った一因である。



 もちろん、当初はサイド3出身の連邦宇宙軍兵士も存在していた。しかし宇宙世紀70年代から始まった連邦とジオンの冷戦状態の中でサイド3のジオン公国は国民が連邦宇宙軍へ入隊することを禁止し、また既に入隊した兵士を除隊させる手続きも進めていた。最終的に宇宙世紀0076年にはサイド3出身の連邦宇宙軍兵士は0人となった。

2019年5月3日金曜日

地球の連邦軍の構成

 地球連邦政府が完成する前段階として、まず各国は図のようにブロックごとに連合を結成していった。(ヨーロッパ連合、アジア連合など)そして、その作業の完成を持って世界単一政府としての地球連邦政府が君臨する時代が始まった。
















 とは言え、日本やニュージーランド等といった個別の国々が消滅したわけでは無い。統合された国々も有るが、一般にイギリスや日本のような島国は統合される事は少なかったようだ。つまりアジアブロックの中には依然として日本、中国、台湾、韓国などが個別に存在していた。画像は連邦政府本部ビル。
















 では連邦軍はどのような構成になっていたのだろうか。まず当然、 日本やイギリス等の各国は独自に軍隊を持っていた。その上でアジアブロック軍やヨーロッパブロック軍と言ったブロック単位の軍が有り、これが各国独自の軍とは別にその地域の国々に駐留していた。そしてこれこそが連邦軍(地域管轄の連邦軍)である。この事から解るようにまず大前提として地球連邦軍=地球の全戦力では無い。



 それではどのような人材が連邦軍に抜擢されていたのだろうか。まず第一に士官学校出のキャリア組や各国軍で経験を積んだ上級将校が連邦軍に抜擢された。さらに各国軍の一般兵士の中からも一定の割合で人員が連邦軍に派遣され、これらは下級兵士として配属された。一般的には例えばイギリス軍の一般兵士ならイギリス軍で一定期間の訓練と経験を積んだ後にヨーロッパブロックの地域管轄連邦軍に派遣されるのが常だった。

 であるからもちろんアジアブロック連邦軍は日本人、台湾人、韓国人などの混成部隊であり、彼等連邦軍兵士は各国に存在する「連邦軍駐屯地」に配属される事になった。これは今で言うと米軍基地が日本や韓国に存在しているような状況である。要するに日本にも韓国にも中国にも日本軍、韓国軍、中国軍の基地とは別に地域管轄連邦軍の基地が有ると言う状態である。

図:連邦軍の他に各国兵士も依然として存在していた。


 そしてさらに地域管轄の連邦軍の上部組織として、中央管轄の連邦軍というものが有った。これは各ブロックの地域管轄連邦軍が一定の割合で人員を拠出し、ジャブローやトリントン等に基地を所在していた。なお、これら中央管轄連邦軍基地の下級兵士はその基地が置かれた地域の地域管轄連邦軍や各国軍から拠出されるシステムになっていた。もちろん中央管轄連邦軍の上層部はエリート中のエリートである。



 なお各ブロックの地域管轄連邦軍の上層部は中央管轄連邦軍で占められており、各ブロックで勝手な行動が取れないシステムになっていた。つまりアジアブロックの地域管轄連邦軍の上層部が、ソレ以外の地域から派遣された中央管轄連邦軍の人員で占められていたという状態である。

 以上のように地球連邦軍と言っても、地球の全戦力を意味するのでは無く、実質的には一部の人員が連邦軍に所属していたにすぎない。ただし各国から拠出される資金によって装備は最高のものが配備されており、地球上での最大勢力で有った事は言うまでも無い。



 ところがジオン公国が独立戦争をしかけて来た事によって事態は一変する。連邦政府が非常事態宣言を発令した事によって全世界の軍隊が連邦軍の指揮下に編入されたのだ。ジオンの地球侵攻後に一部寝返ってジオン側についた勢力も有ったものの概して世界各国がまとまってジオンに対抗すると言う図式が出来上がった。



 なお、こうした状況の中で各国の兵士が臨時的に無節操に連邦軍に組み込まれた事によって急造の連邦軍兵士が大量発生したという側面もある。



 最後に、連邦軍と各国軍の間では協定によって使用出来る兵器の違いが定められていた。空母、長距離爆撃機、長距離ミサイル等の保有は連邦軍に限られており、各国軍は実質的に防衛軍の範疇に留まっていた。ちなみにモビルスーツに関して言うと大戦中は連邦軍しか保有していなかったが、大戦後に払い下げのジム(RGM79)が各国軍にも出回り、第二次ネオジオン抗争(シャアの反乱)の時代においても立派に現役機として働いていた。国によってカラーリングの違いも有ったようだ。






2019年5月2日木曜日

宇宙世紀の海軍

 宇宙世紀では既にレーダーとステルス技術は大部分無効化されていた。レーダーの無効化はミノフスキー粒子によるところが大きいのだが、ソレ以前にもレーダーを無効化する技術は発達していた。そのため近接戦が復活しステルス艦も不要化していた。

2019年4月30日火曜日

ジャブロー降下作戦

 新訳ガンダムの世界では、ジャブロー降下作戦は大戦後半でジオンが成功させた数少ない作戦の一つであるとする。なぜなら占領を目的としない単純な破壊行為という作戦行動こそモビルスーツの本領が発揮される場面だからだ。
 
 ジャブロー降下作戦は地球上でジオン軍の旗色が悪くなった状態で行われた。開戦当初からジオン軍の主要な攻撃目的であったジャブローの連邦軍基地であるが、ジオン軍としてはオデッサで敗退した後、これ以上旗色が悪くなり戦力が低下する前にジャブローを叩いておきたいという考えが有ったため、ホワイトベースが入港するタイミングを狙って急遽作戦の決行が決定された。

 この作戦は一般に言われているように元より占領は意図しておらず、当時の動員可能なジオン軍の戦力を結集させてジャブローの連邦軍基地に最大限の損害を与える事が目的であった。よって降下させたのはモビルスーツのみであり、それ以外には航空機による支援爆撃等と河川砲艦からの艦砲射撃が行われたのみである。ジャブローに最大限の損害を与える事でその後の地球と宇宙の両面での戦いがジオンに有利になると言う事を狙っての作戦であった。





 新訳ガンダムではジオン軍の河川砲艦も参加した事にする。これらの河川砲艦は地球降下後に現地軍から接収あるいは購入したものである。パイロットの脱出用なので隠密行動を取り、攻撃には参加していない。



 なおジャブロー降下作戦の戦力はベネズエラのカラカス基地から発進している。カラカス基地はオリジンでジャブロー攻略指令本部が有った場所だ。



 現在のカラカス(ベネズエラの首都)の風景。海に面しており、潜水艦を多用するジオン軍の基地としては適していた。北米の拠点から発進した軍によって比較的早期に占領され、ジオン軍の南米唯一の拠点として機能していた。



 新訳ガンダムではこの作戦に投入されたモビルスーツは地上から侵入した水陸両用モビルスーツを合わせると120機前後で、40%近くが生き残り脱出に成功し、連邦軍の基地、宇宙港、兵器工廠に大きな損害を与える事に成功した。



モビルスーツの携行火器に関しては、対戦車や対MSを考慮するとマシンガン等の方が有効であったが、基地施設へ損害を与えるためにはバズーカ等の重火器が必要になった。そこでモビルスーツの降下は二回にわけて行われ、第一次降下部隊はマシンガンを主に携行し地上戦力の殲滅にあたり、第二次降下部隊はバズーカを主に携行し基地施設を破壊するという戦略が取られた。連邦軍の高官が「少なすぎる」と評したのは第一次降下部隊のみを指しての事である。



 もちろん降下するモビルスーツはガウで輸送された。カラカス基地から飛び立ったガウは第一次モビルスーツ隊を降下させた後、再びカラカス基地まで戻り、第二次モビルスーツ隊を積んでからジャブローまで輸送した。



 ガウの編隊はモビルスーツ降下前に爆撃を行い、ドップ等の戦闘機がモビルスーツ降下後も制空権を確保するために連邦軍の戦闘機とドッグファイトを繰り広げた。




 ちなみに水陸両用モビルスーツ群は川づたいに潜航し、ジャブローに侵入した。ゴッグは特に重要な役割を果たしたモビルスーツでミサイルランチャーを使用して基地の外壁を破壊し、モビルスーツの基地侵入を助けた。



 なお、当然の事だが、降下したモビルスーツ隊には攻撃後の脱出経路が指示されていた。攻撃継続時間はもとより30分など限定されたものであり、その後は各員すみやかに脱出する事が指示されていたのだった。脱出方法は以下の3つが用意されていた。なお撃墜された戦闘機などのパイロットも加えると回収するべき人数は割と多い。また、水陸両用モビルスーツは基本的に川づたいに潜航して脱出した。作戦の性質上、手厚い脱出対策を施しておく事は兵の士気を維持するうえで必要不可欠であった。

(1)ベースジャバー(新訳ではドダイYSの変わりにこの時期に既に存在):低空にベースジャバーを飛ばし、作戦終了後のモビルスーツの回収を行った。モビルスーツを回収出来るという点で理想的な脱出方法である。なおベースジャバーは武器弾薬の補給にも利用された。



(2)河川砲艦:作戦開始と同時にジャブロー近郊まで河川砲艦が侵入し、作戦終了後にパイロットを回収した。この場合モビルスーツは小破あるいは大破されており、ベースジャバーまでジャンプ出来ない状態であった。パイロットはモビルスーツを放棄しコクピットから脱出した後、パーソナルジェットで河川砲艦まで移動した。なおこれら河川砲艦は現地軍から接収あるいは購入したものであり、10隻あまりが作戦に参加。作戦終了後も出来るだけ多くのパイロットを回収するため現地に留まり、そこで戦闘に巻き込まれた。



(3)潜水艇:モビルスーツを放棄したものの、パーソナルジェットの故障などで河川砲艦までたどり着けなかった兵士の脱出用に潜水艇が用意された。これら潜水艇はあらかじめ現地の傭兵を雇って指定されたポイントに50機ほど用意されていた。実際に使用されたのは半分以下だったが、中には作戦終了後も数日間現地に潜伏を余儀なくされ、その後に潜水艇までたどり着いて脱出したパイロットもいたと言う。



 なお、この戦いで連邦軍基地を防御したジムはその多くが陸戦型では無い。なぜならジャブローの宇宙港からサラミスやマゼランと共に宇宙に打ち上げられる予定のジム達がメインであったからだ。ジャブローではモビルスーツの製造からパイロットの養成まで行っていたので、応戦したモビルスーツの数は少なく無いのだが、パイロットの練度という点で大きく劣っていた。



 この作戦によってソロモンやアバオアクーの攻略に投入される予定だった連邦軍の艦船数が実質的に25%近く減少する事になり、またソロモン攻略戦の開始も遅らせる事に成功した。ジャブロー降下作戦が成功に終わった大きな理由はジオン軍の専売特許であるモビルスーツという大型軌道兵器が地域制圧では無く単純な破壊行動に適しているという特性を考えると当然の事であった。そして言うまでも無くこの作戦の成功はジオン国内で大々的に宣伝されたのだった。

 ただ、実際にはやはり強固に保護されたジャブローの地下基地を破壊しつくす事は難しく、宇宙艦船やモビルスーツ等を徹底して破壊するという所までは至らなかった。それでも宇宙艦の打ち上げ施設等を破壊する事により連邦軍が受けた被害は大きい。作戦開始直後にはジオンの行動を察知した連邦軍が数隻の艦船を強行射出している。これ自体は成功したが、逆に打ち上げ施設の所在を知らしめる事になった。



 カラカス基地については作戦終了後に放棄された。なぜなら対空防御網がズタズタにされたジャブロー基地を守るために連邦軍が(ジャブロー降下作戦によって戦力が大幅に減少した)カラカス基地を攻撃してくる事は明らかであり、これを防御する事は難しいと判断されたためである。



 なおジャブロー攻撃後は破壊され尽くしたジャブローの対空防御を担う目的で、周辺の河川に河川砲艦が大量に配備され、その中で基地の修復が進むという異常事態が発生していた。



 ジャブロー降下作戦は地球上でのジオン軍の最後の大規模作戦行動であり、それ以降は散発的な小規模軍事行動を取る事が精一杯であった。地球上には小規模なジオンの占領地、拠点、支配都市が点在する状況となり、連邦軍としてはそれらを叩く事よりも宇宙でジオン本国を攻略した後に降伏を促す方が合理的だと考え、地球上には終戦までの間、一種のこう着状態が生まれた。一方でこの判断が地球上へのジオンの浸透を深める事となり、戦後のジオン残党によるゲリラやテロを生み出す一つの要因となった。



 ジオン軍のジャブロー降下作戦参加戦力

 ガウ攻撃空母 約20機
 戦闘機&戦闘爆撃機 約60機
 降下モビルスーツ(ザク、グフ、ドム)約90機
 水陸両用モビルスーツ 約30機
 ベースジャバー 約40機
 脱出用河川砲艦 10隻
 脱出用小型潜水艇 約50機

 参加モビルスーツ詳細

 ザクタイプ 約50機
 
 グフタイプ 約15機
 

 ドムタイプ 約25機
 

 ゴッグ 約10機
 

 ズゴック 約5機
 

 アッガイ 約10機
 
 ザクマリナー 約5機